コドモノミライエ

額装する

製本する

相談する

よみものColumn

「飾る」は「褒める」。祖父の思い出

投稿日:2021年01月22日 / カテゴリー:コラム

私が小学校二年生のとき、親が家を新築しました。同居の祖父は、私が習字のコンクールでもらった賞状を壁にずらりと飾り付けました。今考えると、せっかくの新築の家の壁に穴をあけることを、親は面白く思わなかったかもしれません。

けれど私は、賞状を飾ってもらって嬉しかったことを覚えています。私が習字で評価されたことを、祖父が喜んで誇らしく思ってくれている。「飾る」は「褒める」だと感じた経験です。

祖父というアタッチメント(深い結びつき)対象に賞状を飾ってもらって、褒められたことで私の中に生まれた嬉しい気持ち、誇らしい気持ち。あの自己肯定感は、以後の私にとって、とても大切なものだったと思います。


私が最初に就職したデザイン会社で、ハードな日々を乗り越えられたのも、お客様に作ったデザインで喜んでもらえる瞬間が嬉しかったから。自分が作ったものを認めてもらえる喜びは、人生の多くのシーンの支えになると思います。

天野朋子/著

LINEで相談する